洞爺湖だより

自然ふれあい行事『ウチダザリガニって何者?』防除体験

 2013年9月8日(土)に自然ふれあい行事『ウチダザリガニって何者?』というウチダザリガニ防除体験イベントを行いました。

 今回の自然ふれあい行事は洞爺湖に生息しているウチダザリガニのことをもっと深く知っていただく目的で実施しました。 ウチダザリガニは体長が約15cmの大型のザリガニです。洞爺湖では湖に生息しているウチダザリガニを「防除」しています。
ここでいう「防除」とは生態系を守る目的で生きものを駆除することです。雑食性で体が大きく、洞爺湖にもともと棲んでいる生きものへの影響が大きいウチダザリガニは、ほぼ毎日、防除活動が行われています。ウチダザリガニは特定外来生物に指定されており、飼育や運搬、販売や野外に放つことが禁止されています (違反の場合その内容により罰金や懲役といった非常に重い罰則が課せられます) 。

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行事ではウチダザリガニや外来生物、生物多様性に関する講義を行ったあと、ウチダザリガニ防除を体験しに洞爺湖畔へ向かいました。前日に仕掛けたカゴを引き上げ、獲れたウチダザリガニの性別・重さ・体長 (目から尾の先の長さ)・頭胸甲長 (目からお腹までの長さ) を測定を行いました。測定が終わったウチダザリガニは参加者が駆除しました。
※特別な許可がないとウチダザリガニの捕獲はできません。

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 ウチダザリガニが洞爺湖にもともと棲んでいる生きものに影響を与え、洞爺湖の生物多様性を脅かしている現状がありますが、この状況は元はと言えば人間が作ったものです。地球本来の環境にこれ以上影響を与えないために、私たちにできることはこれ以上外来生物を入れないこと、捨てないこと、拡げないことです。参加者の皆様にとって、今回のウチダザリガニ防除が外来生物問題と向き合う一つのきっかけになりました。

<本イベントの自然ふれあい通信(PDF版)はこちら>